人間が毎日ヘアセットをするように、犬もブラッシングしてあげることが大切です。
犬種や毛並みによってもブラッシングの方法は異なりますから、自分の愛犬に合ったブラッシング方法を知っておくことが大切です。

犬のブラッシングについて

目的と効果を知っておこう

犬の体毛についた汚れは、そのまま放っておくと臭いや皮膚病の原因となることがあります。
その犬自身にとってもストレスとなるため、ブラッシングによって清潔な状態を保ってあげることが重要になってくるのです。

詳しくはこちらの記事をどうぞ → 犬の健康について

相手とのスキンシップとなるブラッシング

ブラッシングにはその犬とのコミュニケーションを取る意味もあります。動物同士が相手の毛づくろいをしてあげることでスキンシップをとっているように、飼い主と愛犬の間にも、ブラッシングを通した愛情の往来があるのです。

犬のブラッシングの手順・頻度

犬種によってブラシの種類が変わることを知ろう

犬は種類によって毛の長さや性質がまちまちです。当然、ブラシもその犬の毛の特徴に合ったものを使わなくてはなりません。
例えばトイプードルのような毛が長い犬種の場合、ピンブラシやコームを使用します。

また、長い毛の犬の多くが毛玉に悩まされているため、手のもつれや毛玉を取り除く専用のスリッカーブラシを使用するのも良い方法です。
スリッカーブラシは短い毛の犬種に使用しても問題がないため、犬を飼っている人の多くが一本は所有していることが多いブラシです。

逆に毛が短い犬種については、ラバーブラシや獣毛ブラシのような硬めのものを使用します。

抵抗感の少ないところからはじめる

ブラッシングの手順としては、犬があまり嫌がらない背中付近からはじめるのが良いでしょう。背中から腰にかけてブラッシングが終わったら、その後は横腹などの側面、さらには首や胸のあたりを重点的に行います。

お腹回りまでブラッシングが済んだら、次は頭部に移りましょう。このあたりから犬の抵抗感がかなり強くなってきますが、優しく声をかけながら、根気強くブラッシングしていきます。

最後は足先や耳などの敏感な部分を手早く済ませて終了です。我慢したご褒美に終了後はおやつをあげるようにしましょう。

犬のブラッシングのコツ

複数のブラシを使い分ける

ソフトなブラシであれば、犬はさほど抵抗しません。日常的には毛並みに合わせて出来るだけ柔らかいブラシを使うと良いでしょう。しかし、いったん毛が絡んだり、毛玉が大きくなってしまっていたなら、ハードブラシやスリッカーブラシを使ってできるだけ早めに対応しましょう。

犬の毛玉は放置しておいても改善されることはなく、むしろ別の絡まりを作ってしまうものです。毛玉が出来てしまうこと自体、普段のブラッシングが行き届いていない証拠なのですが、被害を最小限度に留めておくために、早急に処置してしまうことが重要です。

毎日少しずつでもブラッシングすることが大切です

犬のブラッシングは面倒なものです。特に犬が嫌がるケースも多いため、可哀そうでついつい疎かになる飼い主も多いのです。しかし、普段から少しずつでもブラッシングしていれば、犬もそのことに慣れてきて、あまり抵抗しなくなるものです。

また、ブラッシング自体は犬にとっても快適なことで、コミュニケーションの一環にもなるのです。まずは面倒でも、抵抗されても、柔らかいブラシで毎日ブラッシングしてあげることが大切で、終わったら我慢できた愛犬を、たくさんほめてあげるようにしましょう。

犬がブラッシングを嫌がった時の対処法

強引すぎないよう、声をかけながらブラッシング

犬にとって、ブラッシングは決して楽しいことではないようです。小さいころからブラッシングに慣らされている犬であってもそうなのですから、たまにしかブラッシングされない犬はなおさらでしょう。

もしも犬が激しくブラッシングに抵抗したなら、いったん止めてしまうことも方法のひとつです。また、声掛けは非常に重要で、黙ってブラッシングされると、たいていの犬は怯えてしまうのです。ブラッシング中は常に愛犬に話しかけ、我慢を続けていることを褒めてあげましょう。

飼い主は犬に安心感を与えるよう心がけましょう。

毛が絡まったり、もつれてしまっていると、犬は皮膚を引っ張られることになります。スリッカーブラシであっても、一気に毛玉をほどくことはできませんから、あまり強引にならずに、毛玉の先から少しずつほどいていくようにしてあげると良いでしょう。

場合によって、ブラッシングには犬とともに飼い主の忍耐が求められます。愛犬のことを一番に考え、癇癪を起さず、ゆったりとした動作でブラッシングするようにしましょう。